米国の11月の個人支出は堅調だった。これは経済にとってプラス要因だが、より重要なのは消費の内容だ。米商務省が23日発表した11月の個人消費支出は、季節調整済みで前月比0.6%増加し、10月の支出額も上方修正された。新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」への懸念が一部の活動に影響を与えていることを考慮しても、第4四半期(10-12月期)の経済は非常に好調に推移するかのように思われる。このデータをもう少し掘り下げて見てみると、この支出増はサービス支出の0.9%増にけん引されたものであり、財(モノ)への支出は0.1%増にとどまった。しかも、これはモノに集中しているインフレの影響を考慮する前の数字だ。インフレ調整後では、サービス支出は0.5%増だが、モノへの支出は0.8%減だった。