李代表の選対共同委員長辞任後、中央日報が世論調査会社エムブレーンパブリックに依頼し昨年12月30~31日に行った世論調査では、李在明氏の支持率は39.4%、尹錫悦氏は29.9%、国民の党安哲秀(アン・チョルス)氏は10.1%、正義党の沈相ジョン(シム・サンジョン)氏は5.7%となり、尹錫悦氏は李在明氏に大きくリードを広げられた。

 これは大統領選挙のキャスティングボートを握るとされる20代、30代の支持が、李在明氏、安哲秀氏に移ったためである。尹錫悦氏が優勢なのは60代のみとなった。特に今回の調査では、20代~30代では李在明氏を支持する人が多く、30代では44.3%が李在明氏、20.1%が尹錫悦氏を支持し、その差は2倍以上となった。

 こうした形勢の逆転は李在明氏が文在寅大統領との差別化を図り、文在寅政権に不満を抱く20代、30代の支持取り込みに動いていること、自身の不正を検察や公捜処の協力を得て巧みに焦点をそらしていることなどが成果ともいえる。しかし、より大きな原因は、「国民の力」において尹錫悦氏と李俊錫代表が対立するなど、保守層内部が混乱していることにある。

 果たして「国民の力」が選挙戦を立て直し、形勢を再度逆転できるのか、その可能性を分析してみたい。

鍵となる尹錫悦氏と李俊錫代表の
関係改善はできるのか

 先述のエムブレーンパブリックの世論調査では李在明氏が大きくリードする結果となったが、世論調査によっては与野党候補の支持率の差には違いがある。

 リサーチアンドリサーチが東亜日報の依頼で行った調査では李氏39.9%、尹氏30.2%と前述の調査に近い結果となった。

 しかし、リアルメーターがオーマイニュースの依頼で昨年12月26日から31日まで行った調査では、李在明氏支持は40.9%で尹錫悦氏は39.2%と、両者は誤差の範囲内であった。ただ、ここでも20代で李在明氏の支持が前週から3.3ポイント上昇の33.6%となったのに対し、尹錫悦氏支持派は6.6ポイント下落の28.0%となり逆転した。

 また、韓国社会世論研究所がメディア財団TBSの依頼で12月31日から1月1日まで行った調査では、李在明氏が前週から3.4ポイント上昇の41.0%、尹錫悦氏は1.3ポイント上昇の37.1%であった。

 政権交代を実現できるかどうかは、尹錫悦氏が20代、30代の支持を急激に失い劣勢になった最大の要因である李俊錫国民の力代表との仲たがいを解消できるかどうかである。20代・30代からの期待が大きい李俊錫氏から見放されたことが、尹錫悦氏への失望を招いたのである。