米国の外交官や情報機関職員らを襲う「ハバナ症候群」と呼ばれる原因不明の健康被害について、ロシアなど外国の敵対勢力による攻撃によって引き起こされた可能性は低いとの見方を米中央情報局(CIA)が報告書で示した。CIA高官は「ロシアを含む外国勢力が、武器や装置を使って米国の職員に危害を加える世界的な作戦を継続的に行っているとは考えにくい」と判断していると述べた。約1000人に上る被害報告について、同高官は背後には他の疾患やストレス、あるいは原因不明の要因がある可能性があるとCIAは判断したと述べた。世界規模での組織的な攻撃が行われたことは確認できなかったものの、外国勢力が背後にいるかどうか個々の事例について調査を続けているという。