2022年に入り市場が混乱する中、持ちこたえている資産の一つに金がある。欧州における地政学的緊張の高まりと米国株の下落を背景に、投資家は安全資産とされる金に殺到している。ダウ・ジョーンズ・マーケット・データによると、金現物の裏付けがあるETF(上場投資信託)で世界最大の「SPDRゴールド・シェアーズ」には21日、ネットで16億ドル(約1800億円)に上る記録的な資金が流入した。ロシアとウクライナの緊張が高まった先週は金に需要が集まった。地政学的な動揺が高まると、投資家はしばしば金に群がる。たとえ他の資産価格が低迷しても、金の価値が損なわれることはないとの期待があるためだ。ストーンXの欧州・中東・アフリカ(EMEA)・アジア市場分析責任者、ローナ・オコネル氏は「不確実性が高まると金に追い風が吹くが、現在は多分に不確実性がある」と語った。同氏は2022年下半期の金価格について、1トロイオンス当たり平均1900ドルで推移すると予想している。
金に群がる投資家、株安と地政学的緊張で「逃避先」に
SPDRゴールド・シェアーズETFは過去最大の純資金流入を記録
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