――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  激動の2021年を経て、中国当局は今年、住宅市場の安定を必要としている。習近平国家主席が党総書記として異例の3期目を決めるとみられる秋の第20回共産党大会が迫っている中ではなおさらだ。  だからといって、苦境にあえぐ不動産開発業者の先行きが必ずしも改善するわけではない。  むしろ、業界淘汰(とうた)の波がそこまで押し寄せているようだ。国有系を中心に健全な開発業者はここにきて、主に業績不振にあえぐ民間部門の競合勢から資産を買い上げている。