米社員の間で、オフィスに出勤するか自宅で働くかよりも、勤務時間の柔軟性が認められることを重視する傾向が強まっている。背景には、人材確保に苦戦する雇用主が賃上げに動く中で、従業員の発言権が高まっていることがありそうだ。将来の職場環境の見直しを掲げるスラック・テクノロジーズ主導のコンソーシアム(企業連合)「フューチャー・フォーラム」が新たな報告書をまとめた。それによると、柔軟な勤務時間を望むとの回答は95%に上った。これに対し、柔軟な勤務地を求める社員の割合は78%だった。調査は知識労働者1万人余りを対象に、2021年11月1~30日に実施した。新型コロナウイルス禍が2年にわたる中、オフィスと自宅の両方で働くハイブリッド型勤務が社員の間で支持されていること、ほぼ全員が何にもまして勤務時間の柔軟性を求めていることが浮き彫りとなった。一方で、社員がオフィスと自宅からバラバラに勤務する状況で、上司の間では部下の給与と昇進の機会を公平に保つやり方についての懸念も高まっている。
働き方改革、米社員の願いは自由な勤務時間
知識労働者の95%は自分で働く時間を決めたい=米従業員1万人の調査
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