中国のハイテク株は昨年、暴落した。今年は米国のハイテク株が後追いしている。だが、下落要因は両国で全く異なり、そこには米中間の新たな競争の転換点が潜んでいる。ナスダック市場の調整は、多数の不採算企業の上場と、多くの既存企業の桁外れなバリュエーションを可能にした投機的な動きの自然な帰結である。対照的に、中国の株売りは意図的な政策の結果だ。中国共産党は自由奔放な起業家層を締め付け、投資の優先順位を入れ替えた。この区別は重要である。というのも、これまで両国のテクノロジーセクターには多くの共通点があったからだ。他の国々は長い間、米国のスタートアップ文化をうらやみ、シリコンバレーに対抗できる自国企業を生み出そうと模索してきた。資金調達額や立ち上げられた企業の価値からすると、最も成功に近づいたのは中国だ。これは偶然ではない。セバスチャン・マラビー氏は近刊『べき乗則:ベンチャーキャピタルと新しい未来の創造』で、中国のベンチャーキャピタル(VC)業界の誕生は、シリコンバレーによるところが大きいと書いている。