ドイツは頼りになるのか 対ロで米同盟国に疑念Photo:Sasha Mordovets/gettyimages

【ベルリン】緊迫するウクライナ情勢を巡り、ロシアに近いドイツを本当に信頼することができるのかとの疑念が米国や同盟国の間でにわかに強まっている。ドイツは伝統的に平和主義の姿勢を貫いているほか、ロシア産ガスに過剰に依存しており、政治・経済面でもロシア政府とのつながりを深めてきた。そのいずれも過去数十年に形成されてきたもので、北大西洋条約機構(NATO)加盟国の当局者がドイツに懐疑的な視線を向ける要因となっている。

 ドイツは足元、米国などと連携して防衛兵器をウクライナに送ることは拒否しているほか、自国製の兵器をNATO加盟国がウクライナに提供することも阻止している。ドイツの海軍トップはロシア寄りの発言を行ったことで辞任に追い込まれた。オラフ・ショルツ独首相は、ワシントンでのジョー・バイデン大統領との首脳会談を延期している。