サウジアラビア政府は国営石油会社サウジアラムコ株約800億ドル(約9兆2200億円)相当(4%)を政府系ファンドであるパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)に移転した。炭化水素に依存している同国経済を多様化する取り組みの一環。PIFは運用資産を現在の4800億ドルから2025年までに1兆ドルを超える水準にまで増やす計画で、今回の株式移転はこれを支えることになる。政府が13日明らかにした。サウジはここ数年のエネルギー価格低迷で痛手を受け、国内の投資や補助金の削減を余儀なくされており、政府は石油以外の収入源拡大を急いでいる。世界が脱炭素に動く中、経済問題が深刻化するリスクが政府の動きに拍車をかけている。このところの原油高はそうした計画を一部支えている。
サウジ、アラムコ株9兆円相当を政府系ファンドに移転
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