書店で一番売れているETF本の最新版『改訂新版 ETFはこの7本を買いなさい』(朝倉智也著)がさる2月16日に刊行された。投資先進国米国で、ほぼ毎年のように2桁成長を続けている注目の金融商品ETF(上場投資信託)。現在の純資産残高は約683兆円。一方、日本のETFの市場規模は2021年4月末で約60兆円。しかし、日本でもETFを投資の選択肢に入れる人が着実に増えている。特に注目度が高まっているのが海外ETFだ。(1)低コスト、(2)機動的な取引ができる、(3)分配金を受け取りながら運用できる、(4)究極の分散投資ができる、など多くのメリットがあるETF。本連載では、長期投資やETFに興味がある人に向けて、そもそもETFとは何か、その賢い選び方・買い方、資産運用としてのETFとの付き合い方などについて、同書から一部を抜粋して公開する。
独立系金融アドバイザーがETFの拡大に貢献している
アメリカでは存在感が日増しに大きくなっているETFですが、実際にETFはどのように買われているのでしょうか。
参考になるのが下図のデータです。これはアメリカのETFについて、個人投資家の購入経路を示したグラフです。
最も割合が高いのは、「ファイナンシャル・アドバイザー」。個人投資家が購入するETFのうち、IFA(Independent Financial Adviser 独立系金融アドバイザー)経由が27%と、4分の1以上を占めることがわかります。
アメリカでは、個人向けに投資に関するアドバイスをする専門家が、投信やETFの販売経路として大きな役割を担っています。
彼らは顧客から預かる資産運用残高に応じた報酬を受け取るので、顧客の資産を増やすことが自分の収入をアップさせることに直結しているのが、アメリカのIFAの特徴といえます。