ロシア政府が国民の目に触れないようにしている数々の画像が、ウクライナ側ではテレグラム(対話アプリ)の「ルック・フォー・ユアーズ」と呼ばれるチャンネルで数分おきに流れている。その一つは、雪原で硬直して横たわっている迷彩服姿の男性の遺体を映し出していた。顔があった部分は損傷が激しく血だらけで「身元不明」の字幕が添えられている。ウクライナ内務省当局者が運営するこうしたチャンネルやウェブサイトは、ウクライナ側が「ロシアの弱み」とみるものに照準を定めている。つまり、ロシア国内の銃後の守りや兵士らの士気だ。ロシア当局者はウクライナへの侵攻を開始して以降、市民から大きな抵抗を受けているとの見方を否定しており、ロシア側に犠牲者は出ていないと説明してきた。