企業が人材の採用に人工知能(AI)を利用していることが分かったら、求職者は応募を見合わせるだろうか?最近の研究によれば、そういう場合もあるという。研究によると、書類選考など特定の段階では、参加者はある程度の自動化を受け入れた。しかし、面接などの段階では、選考の自動化を理由に求職者が応募を敬遠する可能性があることが示されている。このところの労働力不足で、企業は採用プロセスを円滑かつ迅速化する手段として、AIを利用するケースが増えてきている。AIは基本的な応募資格による選別や専門的な実績および免許の確認、動画での発言の評価、応募者との面接、能力評価などの業務に利用されることがある。今回の新たな研究では、採用工程におけるAIの利用が逆効果になる可能性があることが浮き彫りになった。たとえば、今回の研究の一部として、被験者に架空の求人票を見せ、その職に応募したいかどうかを尋ねたところ、書類選考と面接の両方にAIが使用されると求人票に書かれていた場合、被験者の応募意欲は6点満点評価(6点がもっとも応募意欲が高い)で平均2.77点となった。一方、AIが書類選考のみに使用される場合の応募意欲は平均3.73点だった。
企業の採用プロセスにAI導入、応募意欲にどう影響?
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