多くのビジネスパーソンの支持を集める、登録者60万人超えの「サラリーマンYouTuber」、サラタメさん。
注目の処女作『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン──名著300冊から導き出した人生100年時代の攻略法』は600ページ超えの超大作で、まさに“鈍器本”だ。
「仕事がデキない」「残業だらけ」「上司とソリが合わない」「転職したい」「老後のお金が不安」といった、人生100年時代を生きるサラリーマンの悩みを、まるごと解決してくれる本書から、その一部を抜粋して紹介する。
・「インフルエンサー型」ビジネスは、「人気者」を目指すわけではない
・「有益情報」だけでなく、「世界観」も発信できるようにする
・「過去の自分」を救う気持ちで、ターゲットに発信する
・本人ではなく「影」ととらえ、一歩引いた視点で運用する
マモル:インフルエンサーになるって、「人気者」になるってことですよね!? なんか楽しそうでいいっすよね~!
サラタメ:たしかに、やりがいのある仕事だとは思います! ただですね……、実は単純に「人気者」になるのとは違い、どちらかというとキャラクタービジネスを展開するといったほうが、イメージに合ってるかもしれません。
マモル:へー、そうなんですか……っていうことは! サラタメさんも偽ったキャラを演じて、ウソで塗り固めまくってる感じなんですか!?
サラタメ:そこまでではないですけど(笑)。でも、「中の人」と「サラタメさん」が、完全に同じ人格かといえば、そうでもないかなと。「サラタメさん」というキャラクターを、一歩引いた目線で管理するようにはしてますね。
「インフルエンサー型」を目指すなら
意識したい3つのポイント
1.「有益競争」で終わらない
サラタメ:結論、有益な情報発信から始めて、いつかは「世界観※」も伝えられる発信に切り替えていけるといいですね!
最初は「世界観」なんていりません。何者かわからない人の「世界観」には誰も興味がないからです。
まずは、自分の得意分野に沿って、ひたすら有益な情報を発信しましょう。そうしないと、フォロワーは増えていきません。
本書P444で触れた、3ステップの「物知り」段階は、有益情報のみで問題ありません。ただ、フォロワーが1000人規模になってきたら、有益なだけでなく「世界観」も発信していったほうがいいです。
※世界観とは?
わかりやすくいえば、独自の意見です。「自分にとって、世界はこう見えている」と発信すること。すでに使い古された知識、解説されたニュースでも、発信者が独自の世界観で切り取れば、一気に斬新な情報に生まれ変わる。
〈例〉
有益な情報「転職の応募書類作成、3つのコツを解説します」
世界観のある情報「今の時代は、ワークライフバランスを確保する目的で転職すべきです!」
有益な情報「今日はこんなニュースがありました。A社の株が上がる可能性アリ」
世界観のある情報「ただ、A社の社長の考えに同意できないから、私はこの株を買いません!」
サラタメ:私がYouTubeで書籍の解説をした後、「サラタメ的補足」として独断と偏見を述べているのは「世界観」を演出し、他のYouTuberと差別化したいという意図があります。
有益な情報には当然価値がありますが、勉強さえすれば誰もが発信できてしまうもの。有益性だけを頼りに発信していると、「有益競争」から抜け出せません。
一方で「世界観」は、自身の人生経験やライフスタイルからにじみ出てくるもので、簡単にマネできるものではありません。ですから「世界観」まで発信して、それが受け入れられるようになると、「インフルエンサー型」のビジネスは安定していきます。
サラタメ:ちなみに世界観は、ユニークさが大事! 老若男女、誰もが考えていることは「世界観」ではなく「一般常識」で、情報発信の付加価値にはなりにくいです。
さらに、時代の空気感を切り取った世界観は強いです。
今までの時代では否定されてきたけれど、徐々に受け入れられつつある考え方です。そういった世界観は、発言したいけれど、言い出せずにいる人たちがたくさんいます。そんな人たちの意見を代弁してあげると、フォロワーが「よくぞ、言ってくれた!」という気持ちになり、強固な関係性を築くことができます。