米連邦準備制度理事会(FRB)の目の前でインフレ要因が山積している。  ウクライナに侵攻したロシアへの制裁を西側諸国が強化したことで、すでに40年ぶりの高水準となっているインフレ率がさらに上昇し、米経済のリセッション(景気後退)入りを力ずくで回避するのは一段と難しくなる、との懸念が高まっている。  ロシアがウクライナに侵攻する3週間前から、FRBのジェローム・パウエル議長は労働市Ó場の過熱を懸念し、一連の利上げをより積極的に進める地ならしを始めていた。同氏とFRB幹部らは、サプライチェーン(供給網)が年内に復旧し、必要とされる利上げ幅を抑えることにも期待していた。