あの大声で電話をする人や休憩室でのわざとらしい会話、トイレでの上司との気まずい口論――。この春、オフィスに呼び戻される内向的な人たちにとって、2年にわたる孤独なリモート勤務が終わり、不安を感じることがたくさんある。しかし、ダニエル・リベラさん(43)のように、オフィスに戻るのが待ちきれないと話す人もいる。企業デスクトップ・サポート・マネジャーとして働くリベラさんはコロナ前、アリゾナ州フェニックスにあるオフィスでのお決まりの雑談が嫌いだった。会社のパーティーには出席せず、昼食は一人でとっていた。しかし、そうしたことから長い間遠ざかった後、自分がいかにオフィスの社交的な会話を糧にしていたかに気付いたという。それによって、大した努力をしなくても、ポップカルチャーやニュースなどに乗り遅れずに済んでいた。バーチャルな環境では、人との交流がはるかに難しかった。