現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の代表作『1%の努力』では、「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語っている。この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)
「話が通じない人」はいますか?
「話せばわかる」という言葉があります。
あなたはこれを信じますか?
僕の答えは、「NO」です。
話せばわかる人もいるけど、そうじゃない人もいます。
ということで、「話が通じない人」への対処法について述べてみようと思います。
「わからない」の壁
人の頭のよさは、「抽象的な会話ができるかどうか」によってわかります。
その最たるものが「数学」です。どんな人でも、数学のレベルが上がっていくにつれて、「ここから先はわからない!」という壁が現れると言います。
そこが、あなたが理解できる抽象度の限界なのです。
そして、小学校のときに分数や割合などでつまずく人もいます。それによって日常生活で困ることはないと思いますが、会話の中の「抽象度」には差が出てしまうんですよね。
「たとえ話」に流される人
「話せばわかる」というのは、ゆっくり順序立てて説明をすれば、相手が100%理解してくれるようなニュアンスで言うのでしょう。
しかし、そうはいきません。
先ほどのように、人は理解できる「抽象度」に壁があります。それを超えることができなければ、「相手の言っていることがわからない」というままで終わってしまいます。
あるいは、「具体例」や「たとえ話」に引っ張られすぎる人もいます。
「もしもあなたがホームレスだったら……」という言い方をすると、「ホームレスを馬鹿にしている!」と反応するような人です。
こういう人とは、残念ながら会話は成立しません。ツイッターでの反応を見ていると、このような理解力しかない人が一定数いるのです。
「話せばわかる」を捨てる
「この人は話が通じないな」と思ったら、それ以上、説明に時間を費やさないことがポイントです。
つまり、「イライラしてもしょうがない」ということです。
子どもの頃だったら、「なんでこれが伝わらないの?」と、イライラして泣いたりするようなことがあるかもしれません。しかし、そこでキッパリ諦めるのが、大人になったらやるべきことなんですよね。
大人同士なら、別に理解してもらったり握手して仲直りしたりする必要はなく、「ああ、あの人には理解されなかったな」と確認するだけでOKなのです。
それを許容できるようになりましょう。そのためには「話せばわかる」という嘘を信じないことです。その前提を捨ててしまえば、話が通じなくてイライラすることも減ると思うので、そのように考え方を変えるようにしましょう。
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。著書に、44万部を突破したベストセラー『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。