現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の代表作『1%の努力』では、「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語っている。この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)
「正義感」を示し続ける人
「あいつは許せない」「顔も見たくない」
そんなふうに自分の正義感が働くことはありませんか?
不倫をした芸能人がいつまで経っても叩かれ続けていることからもわかるとおり、世の中は「行き過ぎた正義感」で満ち溢れています。
SNSでも社会に対しての「不満」を垂れ流しているような個人アカウントがあります。
彼らは、自分の正義感を示し続けないと自分の存在意義を保てない「正義中毒」の人たちです。
そうならないためには、どんな対処法があるのか。それについて語っていきましょう。
「不満」を持つのは当たり前のこと
まず、生きている以上、社会や周りに対して「不満」や「文句」を言いたくなることは減りません。
どんなに生活が向上していも、社会が成長していても、悪い部分はつねに隣り合わせにあります。
大事なのは、その次のステップです。
「だったら、こうすれば良くなるよね」と、改善策を考えて実行できる人。そういう人は、優秀な政治家やビジネスパーソンになれるでしょう。
社会の不満を解消するから「お金」が生まれます。「このストロー、ちょっと曲がってくれたらいいのに……」と不満を持つから「曲がるストロー」は生み出されました。
「正義中毒」から逃れる方法
あるいは、「許せない」と思えることを、いかに「受け入れるか」も大事なスキルです。
どうしても嫌いな人がいる。でも、「仕事のある部分においては優秀だな」とか「直接やりとるするわけじゃないからいいか」とか、考え方次第で受け入れることはできるはずです。
このスキルを持っていない人は、つねに人間関係や社会のニュースにイライラしてストレスを感じ続けてしまいます。それって、生きていて楽しくないよね? と僕なんかは思うわけです。
正義中毒の人は、自分の正義しか見えていません。だから、まわりに「敵」を作ってしまいます。
でも、その「敵」がいなくなったら、また別の「敵」を見つけてしまうだけで、永遠に終わらないはずです。
そうではなく、「相手にも正義がある」ということを1ミリでも考えてみることです。「こんな嫌味を言ってくるからには、きっと余裕がないんだろうな……」と、大人な態度を自分からとることです。
それは初めのうちは訓練が必要です。「敵か味方か」ではなく、「正義感がぶつかっているだけ」と考えることをクセづけるのです。
やがて、そう考えることが当たり前になってきたときに、あなたは「正義中毒」から完全に逃れることができているでしょう。どうか、気をつけてみてください。
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。著書に、44万部を突破したベストセラー『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。