大卒入社3年目のこと。貯金100万円を元手に、
40歳をちょっと過ぎるまでに株式投資で生涯賃金2億円を稼ぐことを決意した。
でも、投資はまったくの素人。完全に知識ゼロの状態だった。
そこで、日中はサラリーマンとして忙しく働きながら、
株式投資の入門書を買って勉強するところから始めた。
最初は短期売買を繰り返して失敗したが、
より落ち着いて取引できる中長期投資に方向転換したところ、“勝ちパターン”が見つかった。
どんどん資産を増やし、当初の計画前倒しで資産2億円達成!
サラリーマンにして株式投資で月400万、500万円の利益を出すことはざら。
多い月には1000万円を軽く超える含み益を得ている。
その投資手法は、堅実で着実。
『10万円から始める! 割安成長株で2億円』の著者・弐億貯男が、
すべてのサラリーマンにおすすめの投資スタイルを手取り足取り伝授する。
「会社の人は誰も知らないけれど、実はボク、いつ会社を辞めても大丈夫なんです!」――弐億貯男
マニュアル的な判断基準は
あえて設けないほうがいい
私は自分自身の株式投資に関するブログ『サラリーマンが株式投資でセミリタイアを目指してみました』を日々更新し、Twitter(@2okutameo)でも情報発信しています。
その中でフォロワーの方から、
「損切りと利益確定の判断基準はありますか?」
という質問を数多くいただきます。
「10%下がったら損切りする」
「30%上がったら利益確定する」
そうしたマニュアル的な基準を期待しての質問だろうと思うのですが、私の場合、
「何%下がったら損切りする」
「何%上昇したら利益確定する」
といった数値的な基準は設けていません。
例えば、「株価が10%下落したら損切り」というマニュアル的な損切り基準を設けたとしたら、どうなるでしょうか?
増収増益が続く優良企業の株式を割安なタイミングで購入できたとしても、株式市場全体の調整によって、一時的に株価が購入価格から10%下落したら、その銘柄に将来性があると思っていても、泣く泣く売却しなくてはなりません。
「株価が10%下落したら損切り」というマニュアル的なルールを儲けたばかりに、結果的には適切ではない損切りになる場合が生じてしまいます。
ただし、「一度買った株式は損切りしなくてよいのか?」というと、そうではありません。
株式を購入した会社が、業績見通しを下方修正した場合など、株式の購入時に期待していた成長シナリオの前提が崩れるような事態が起きた場合、即座に損切りするように私は徹底しています。
利益確定については、投資した会社ごとにポテンシャルはさまざまで、期待値も異なります。
「株価30%上昇で利益確定」などというマニュアル的なルールを設けてしまうと、将来5倍、10倍になるような有望銘柄まで、早期に手放してしまうことになります。
利益確定について私は、会社ごとに「30%の利益で十分かな」「2倍になるまでは継続保有しようか」など、あえてマニュアル的な線引を設けずに、ケースバイケースで判断するようにしています。
さらに「2倍になったら売ろう」と思っていた会社の株価が2倍になったとき、会社の業績が引き続き好調であれば、利益確定は一部にとどめて、残りは継続保有してさらに大きな利益を狙いに行こう、と判断することもあります。
このように私の場合は、損切りや利益確定について、一律に適用する数値的基準は不要だと考えています。
「損切りは早めに、利益確定は遅めに」することで、損失を最小化し、利益を最大化する「損小利大」を常に意識しています。