オーストラリアは24日、関係の深い南太平洋の島国ソロモン諸島が中国の勢力圏に取り込まれかねないとして警戒感をあらわにした。背景には、中国とソロモン諸島が新たな安全保障の取り決めを結ぶことを示唆する文書がネットに流出したことがある。その文書草案は「安全保障の協力に関する枠組み合意」と題されおり、ソロモン諸島が暴動制圧やデモ排除などの任務を念頭に、中国に武装警官や軍要員を送るよう依頼できる内容となっている。またソロモン諸島は中国軍艦の寄港を認めるなどとしている。豪外務貿易省の報道官は「われわれの地域の安全保障を不安定化させるようないかなる行為も憂慮すべき事態だ」と述べた。同国は昨年11月、ソロモン諸島で暴動が起こったことを受けて、治安回復に向け平和維持部隊を派遣していた経緯がある。