以下のコラムは「ゼロ金利の終焉(しゅうえん)」に関するハード・オン・ザ・ストリートのシリーズ第六弾。米住宅市場は金利上昇によって足元がふらつくだろう。だが、ノックダウンされると思うのは間違いだ。米住宅ローン金利は長らく、極めて低水準にとどまっていた。新型コロナウイルスの影響が後退し、インフレが加速した過去1年間はこの金利が大きく上昇した。それでもフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)によると、30年物住宅ローン金利はこの1年間で平均3.2%から4.4%に上昇したにすぎない。それまで歴史的な低水準とされていたコロナ発生前の10年間の平均4.1%や、2008~09年の金融危機に先立つ10年間の平均6.7%と比較しても際立つ低さだ。