直接会うことが減り、オンラインでのやりとりが増えてきた今「手書き」文字は「個性」や「人柄」に触れられる数少ないツールとしてビジネスでの大きな武器となります。とはいえ、忙しいビジネスパーソンが字のおけいこに費やせる時間はさほどありません。そんな方に向けた新発想の美文字本が『簡単ルールで 突然、美文字が書ける』。字が苦手な人を長年指導してきた著者・萩原季実子さんが「字がうまく書けない理由」を研究し、少し変えるだけで飛躍的に字がうまく見えるポイントだけをルール化した本で、練習なしでも、誰でも、自分史上最高の「美文字」が書けるようになると話題です。この連載では、本書より抜粋しながら美文字のコツを紹介いたします。字にコンプレックスのある方、字がうまくなることを諦めていた方におすすめです。
Photo: Adobe Stock
「小指」に力が入っているときれいな字が書けない
美文字には、正しいペンの持ち方が必須。しかし、頭では分かっていてもできない、と悩む方も多いのではないでしょうか。
実は、字の苦手な人を多く見ていると、持ち方に共通点があります。
それは「こぶしを握りしめるようにペンを持っている」こと。
特に重要なのが小指です。正しい持ち方のつもりでも、小指にギュッと力を入れている人が多いのです。
小指を握ると、指の可動域が狭まります。すると、手がスムーズに動かなくなり、漢字のトメ・ハネ・ハライや、ひらがなの曲線などが書きにくくなります。ただでさえ普段から書くことが少ないと、指の力が弱くなっている人も多いもの。本書には、指の可動域のチェックの仕方や、可動域を広くするトレーニングを載せています。是非、参考にしてみてください。
＜著者からのメッセージ＞
はじめまして。ペン字講師の萩原季実子です。
本書のペン字メソッドの特徴は、30のルールを頭に入れるだけで、すべての文字が自分らしくきれいに書けるところです。
長らく、文字の練習の王道は、お手本を見ながら何度もなぞり書きをすることでしたが、それでは、いざ日常で書こうとしても、お手本がないと練習する前の文字に戻ってしまいます。
さらに、すべての文字を習得するには膨大な時間がかかり、中には途中であきらめてしまう方もいらっしゃいます。
本書は、字が苦手な人からのヒアリングを通して、忙しくて時間がない人でも、最短ルートで字がきれいになり、リアルの場で役立つことにこだわりました。
たとえば、ペンの選び方や紙を置く位置など「字の書き方以前のルール」を知るだけでも字は驚くほど変わります。
とにかく自分の名前をきれいに書きたい人は「漢字のルール」、手紙やメッセージカードを美しく書きたい人は「ひらがなのルール」から取り組むのがおすすめです。さらにはオフィスで需要が高いのに、正しい書き方が意外に知られていない、カタカナ・数字・アルファベットも、すぐ使えるポイントをまとめました。
そして、一字ずつだとなんとか書けても、文章になると下手に見える、と悩む方のために、バランス良く文章が書ける方法もお伝えします。
「自分らしい美文字」が武器となり、ビジネスシーンで取引先と信頼関係を築けたり、営業成績が上がったり。さらには、大切な人への感謝の気持ちを伝えたり、婚活や子どものお受験に成功されたり……。そんな嬉しい報告が生徒さんから続々と届いています。
ぜひ、みなさんも私と一緒に、簡単ルールで美文字にチャレンジしましょう。
「美文字のルール」は非常にロジカル！頭に入れるだけで自分の文字のまま美しい字になります。「簡単ルールで突然、美文字が書ける」より
