ブチャなどウクライナの諸都市で多くの人々が殺害され、集団で葬られた光景は世界を震撼(しんかん)させた。われわれは、この光景がTikTok(ティックトック)の動画よりも長く記憶に残ることを期待する。戦争犯罪を明確に示すこうした光景は、責任者の処罰なしでは済まされないという西側諸国の決意を強めるはずだ。
ジョー・バイデン米大統領は4日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領を再び「戦争犯罪人」と呼び、彼を裁判にかけるべきだと主張することで、怒りの表現を強めた。バイデン氏が呼び掛けた戦争犯罪に関する捜査は、米国務省とオランダ・ハーグの国際刑事裁判所(ICC)で既に開始されている。しかし、バイデン氏など世界の指導者は、戦争犯罪について声高に叫ぶだけでなく、何らかの行動を示さなければならない。そうでなければ、今回のような残虐行為が一時の怒り以外に何の報いも受けないことを世界が目撃することになる。