バリュー投資が復活している。グロース株は過去10年にわたり、バリュー株をしのぐ成績を上げてきた。バリュー株は通常、時価総額に対する有形資産の割合が高い。S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスによると、この10年間のS&Pコンポジット1500グロース株指数のトータルリターン(3月31日まで)は年率16.4%だった。これに対し、S&P1500指数全体は14.4%、同バリュー株指数は11.9%だった。「米国市場はテクノロジー株の比重が大きいグロース株にもともと偏りがちだ」。ノッティンガム・アドバイザーズの共同最高投資責任者(CIO)マシュー・クラジナ氏はそう話す。だが最近、バリュー株が勢いを盛り返し、十分な評価を得て高値がついたグロース株を完全に打ち負かしている。S&P1500バリュー株指数は過去3カ月でわずか0.2%の下落にとどまるが、同グロース株指数は8.6%下落している。これは持続可能なのだろうか。過去20年間に過敏な米連邦準備制度理事会(FRB)が金利を歴史的な低水準に押しとどめ、実質的にグロース株投資家を救済したため、バリュー株の勢いがフライイングだったことがたびたびある。だがFRBが利上げに着手した今回、それは当てはまらない。
バリュー投資に再び勢い、正しいETFの選び方
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