戦時に防衛関連銘柄を買うというのは理にかなっている。だが、投資家には注意が必要だ。注目が他に移り始めたら売るというのもまた合理的なことだからだ。米防衛大手ロッキード・マーチンの株価は19日、約1.6%下落した。第1四半期(1-3月期)の売上高が前年同期比8%減と発表したことが響いた。コロナ禍による供給不足は業界全体に影響を与えている。利益は市場予想を上回ったが、同社は2022年の見通しを引き上げなかった。ロシアのウクライナ侵攻を背景に、防衛関連銘柄は買われすぎていたのかもしれない。少なくとも短期的には。投資家は最近までコロナ危機からの急速な経済回復とトランプ政権後の米軍事費削減リスクに注目しており、防衛関連銘柄のパフォーマンスはさえなかった。だが、ウクライナでの戦争で一変した。ロッキードの向こう1年の予想PER(株価収益率)は17倍超と、2018年以降で最も高水準となっている(18日終値ベース)。ノースロップ・グラマンやゼネラル・ダイナミクスといった他の防衛大手のバリュエーションも同様だ。
防衛関連株の「ウクライナプレミアム」に要注意
急騰後に値を消すこの20年のパターンを踏襲するのか
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