リチウムは二次電池のカギを握る材料であり、米国が代替エネルギー源への移行を広く推進する上で、国内供給源の開発は重要な措置の一つと考えられている。ジョー・バイデン米政権は2月、先進的なバッテリーの生産を拡大し、リチウムの国内供給源の開発を含む米国のバッテリーサプライチェーン(供給網)を強化するため、29億ドル(約3720億円)を投資する計画を発表した。またバイデン大統領は先月、バッテリー用金属の生産増強に向け「国防生産法」も発動した。まだ実験段階にあるリチウムの新しい生産・抽出方法は、現在のほとんどのリチウム抽出方法と比べて生産をスピードアップし、環境負荷を低減できる可能性があることから、供給を増やすのに役立つだけでなく、投資家を引きつけてもいる。しかし、現在のところ大規模生産で実証はされていない。
リチウム抽出の新技術、期待過熱も実現性に疑問
米国内の供給源開発、代替エネルギーへの移行に重要
有料会員限定
あなたにおすすめ