コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、2022年1〜3月度の食品スーパー編だ。
ライフ、マルエツ、Olympic…
勝ち組・負け組に分断の「業績格差」の実態
食品スーパーの主要5社が発表した2022年1〜3月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯ライフ(ライフコーポレーション)の既存店売上高
1月度:前年同月比96.4%(3.6%減)
2月度:同102.6%(2.6%増)
3月度:同102.7%(2.7%増)
◯マルエツ(ユナイテッド・スーパーマーケットホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
1月度:前年同月比96.0%(4.0%減)
2月度:同100.6%(0.6%増)
3月度:同97.8%(2.2%減)
◯いなげやの既存店売上高
1月度:前年同月比96.3%(3.7%減)
2月度:同100.7%(0.7%増)
3月度:同100.1%(0.1%増)
◯Olympic(オリンピック)の既存店_食品売上高
1月度:前年同月比92.1%(7.9%減)
2月度:同97.1%(2.9%減)
3月度:同96.9%(3.1%減)
コロナ禍で在宅勤務が増加し、自宅で調理済みの食品を食べる「中食」や自炊のニーズが高まった。その影響で食品スーパーは「コロナ特需」を受けた、数少ない業界として知られている。
そんな食品スーパー業界各社だが、実は、各社の3月度の業績をじっくり眺めると、「コロナ禍の勝ち組」と呼ばれてきたこの業界の中でも、勝ち組と負け組に分断されつつある。各社の3月度の業績をじっくり眺めると、そのことがよく分かる。