ドン・キホーテPhoto:Diamond

コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、7〜9月度の総合スーパー編だ。

イオン、ドンキ、ヨーカ堂と同じ前年実績割れでも「大格差」
一番マズイのは?

 総合スーパーの主要5社が発表した7〜9月度の月次業績データは、以下の結果となった。

◯イオンリテール(イオン)の既存店売上高
 7月度:前年同月比101.3%(1.3%増)
 8月度:同95.5%(4.5%減)
 9月度:同96.6%(3.4%減)

◯イトーヨーカ堂(セブン&アイホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
 7月度:前年同月比100.3%(0.3%増)
 8月度:同93.3%(6.7%減)
 9月度:同98.8%(1.2%減)

◯ドン・キホーテ(パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
 7月度:前年同月比102.2%(2.2%増)
 8月度:同94.2%(5.8%減)
 9月度:同99.5%(0.5%減)

◯ユニー(パン・パシフィック・インターナショナルHD)の既存店売上高
 7月度:前年同月比100.1%(0.1%増)
 8月度:同96.2%(3.8%減)
 9月度:同98.1%(1.9%減)

◯イズミの既存店売上高
 7月度:前年同月比99.0%(1.0%減)
 8月度:同94.6%(5.4%減)
 9月度:同94.1%(5.9%減) 

 21年9月の月次業績データにおいて、今回取り上げる5社全てが前年実績を割り、90%台を記録している。

 しかし、5社の間には格差がある。実は、ある企業と残りの4社では、業績の前年割れにおける「重み」が違うのだ。果たして、一番マズい状況なのはどこなのか?5社を取り巻く、数字のカラクリをご紹介しよう。