ウクライナ侵攻を巡り、ロシア国内で批判的な論調が広がってきた。政府寄りのコメンテーターは当初、戦いぶりと軍指導部を称えていたが、戦場での失態が増えるのに伴い、そのトーンにも変化が生じている。ミハイル・ホダレノク退役大佐は今週テレビ番組に出演し、西側がウクライナへの兵器供与や金融支援を強化する中、ウクライナにおける「わが国の状況は明らかに悪化するだろう」と警告した。「われわれにとって最も重要なのは、軍事的および政治的な現実をしっかり認識することだ」と同氏。「これを見失えば、歴史からひどい仕打ちを受け、何が起こるか分からなくなる」ホダレノク氏はロシアの国益にならないとして、当初からウクライナ侵攻には反対の立場だった。だが、政府の見解を代弁することで知られる国営テレビ「1チャンネル」において司会者と白熱した議論を交わすことは異例で、同氏の批判的な論調は注目を集めた。