韓国の慰安婦像新たに誕生した尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は、韓国で高まる文在寅政権の「負の遺産」を背負って、日本との歴史問題の交渉に臨まざるを得なくなった(写真は韓国の慰安婦像) Photo:PIXTA

文在寅政権と慰安婦団体が
作り出した「負の遺産」

 韓国外交部は26日、2015年12月の日韓慰安婦合意について、外交部が合意前に4回にわたり支援団体「韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会(挺対協、現・正義連)」代表と協議し、合意内容を伝えていたとする記録文書を公開した。

 日韓慰安婦合意を巡っては、一部の元慰安婦や支援団体が合意後、被害者の意見が反映されていないなどとして反発し、当時の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は慰安婦合意をほごにした。

 そして、合意過程について歪曲(わいきょく)した情報で、歴史問題に対する日本政府の努力を否定する認識を、韓国国民に植え付けた。「日本が元慰安婦に対して謝罪していない」との認識は、慰安婦団体と文在寅政権によって作られたものであり、事実無根である。

 その一方、文在寅前大統領は自らが大統領になった後、朴槿恵(パク・クネ)政権時に結んだ慰安婦合意の内容をほごにすることで、日本側の不信を決定的なものにした。

 日本側が主張している「韓国政府が作り出した問題は、韓国政府が独自に解決すべき」との認識は、こうして出来上がった。