ビジネススクールに合格しただけで、まだ入学もしていないのにコンサルティング会社から採用のオファーが届く学生が出始めている。
ベイン・アンド・カンパニーやマッキンゼー・アンド・カンパニーなどの大手コンサルティング会社は、今年の秋にビジネススクールに入学する学生に対し、来年のインターンとしての採用を申し出ている。同時に2024年の卒業後に正社員での採用を確約するケースもあるという。
合格するだけで企業が採用のオファーを出すなら、なぜ高額なビジネススクールの学位を取得するのかという疑問が湧く。
企業の採用担当者によると、こうしたオファーを出すのは、採用実績がたしかなMBAプログラムで学生が得る知識に期待しているためであり、面接やコーチングを行い、キャリアゴールは何かを話し合った上で採用を申し入れているという。多くの企業は事業拡大のための人員を確保する必要があり、経済が悪化してもこうしたポジションの採用は続ける意向だ。
ニューヨーク大学スターン経営大学院に今秋入学するネイト・ハドソンさんは「まだ(学生の)IDカードすら持っていないが、キャンパスに足を踏み入れる前にオファーがあるかもしれない」と話す。ハドソンさんは、以前は専門サービス企業で助言役として働いていた。