コロナ禍が落ち着き始めたことで、市況も少しずつ回復しつつある。しかしビジネス界では、コロナショックから立ち直った企業と不調から抜け出せない企業とで明暗が分かれている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は日本マクドナルドホールディングス、モスフードサービス、日本KFCホールディングスの「ファストフード」業界3社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
日本マクドナルドHDが
唯一の2桁増収
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下のファストフード業界3社。対象期間は22年1~3月期としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・日本マクドナルドホールディングス
増収率:11.1%(四半期の売上高843億円)
・モスフードサービス
増収率:5.2%(四半期の売上高193億円)
・日本KFCホールディングス
増収率:7.7%(四半期の売上高228億円)
※3社とも収益認識に関する会計方針の変更を行っているが、各社の開示方法に準じて、前年同期の売上高と増収率には同変更を遡及適応していない。
ファストフード3社はいずれも前年同期比で増収となった。中でも、日本マクドナルドホールディングスは2桁増収だ。
次ページでは、各社の増収率の推移を紹介するとともに、日本マクドナルドホールディングスの業績について、その「無双ぶり」を解説する。