【実践・販促テクニック】お客様に喜ばれながら売上が上がる【Win-Win販促】のススメ！タクシー乗り場の事例

小さな会社や個人商店が今すぐ売上をあげようと思った時、どの販促ツールから作ればいいのか？『「A4」1枚チラシで今すぐ売上をあげるすごい方法　「マンダラ広告作成法」で売れるコピー・広告が1時間でつくれる!』（ダイヤモンド社刊）では、販促コンサルタントの岡本達彦氏が、今すぐ売上をあげるために必要な「A4」1枚チラシを誰でもつくれる「マンダラ広告作成法」という新しい販促手法を公開。小さな会社が、今すぐ売上をあげられるすごい方法がわかると好評だ。本連載では、同書より一部抜粋、加筆して特別に公開します。

和歌山にある白浜駅のタクシー乗り場の話

　小さなお店や会社は人・物・金の経営資源が限られています。そのため私がおススメしているのが【Win-Win販促】です。

　【Win-Win販促】とは、売る方も買う方も、共に喜びのある販促策のことです。

　もしかすると、販促は人・物・金に余裕がある大企業がやるもので、小さなお店や会社は出来ないというイメージをお持ちかもしれません。

　しかし、販促は大企業よりも小さなお店・会社こそやるべきです。なぜなら上手く行えば、少ないお金、少ない時間、少ない人数で売上を上げることが出来るからです。

　どういうことか、実際にあった事例で説明しましょう。

　和歌山にある白浜駅のタクシー乗り場の話です。タクシー乗り場の所に、次のように書かれた看板がありました。

「タクシー概算料金表　アドベンチャーワールド1230円、南紀白浜空港1770円、古賀浦1140円　ホテル〇〇　大浦1500円　△△ホテル…」

　初めての旅先では、目的地までタクシーでいくらかかるのかわかりません。そのためタクシーではなく、バスや電車を利用しようとする人が多いはずです。

　しかし、この看板がある事で「このぐらいの金額ですむなら、バスをじゃなくてタクシーで行こうか」と思う人が出てくるでしょう。

「何があれば、お客様は不安なく利用できるだろう？」と考える

　逆に、こういった概算金額の案内がなければ「タクシーはいくらになるかわからないから、手堅くバスで行こう」と思われたままなら、タクシーを乗る人は増えません。

　つまりこの看板を付ける事で、お客様も安心して乗ってくれるし、タクシー会社も乗ってくれる人が増えてWin-Winとなるのです。

　しかも、たった事と言えばタクシー乗り場に「タクシー概算料金表　アドベンチャーワールド1230円、南紀白浜空港1770円、古賀浦1140円　ホテル〇〇　大浦1500円　△△ホテル…」という看板を置いただけです。

　看板を作る時間や費用は、いくらもかかっていないでしょう。

　また一度看板を置いてしまえば、人件費がかからないまま、営業部員のように告知し続けてくれます。

　これがまさに人・物・金に余裕のない小さなお店・会社こそやるべき、お客様に喜ばれながら売上が上がる【Win-Win販促】なのです。

　これは一例にすぎませんが、こういった【Win-Win販促】のアイデアは、ちょっと考えればいくらでも出てくるのではないでしょうか。

　この事例から学べる事は、「何があれば、お客様は不安なく利用できるだろう？」と考える事です。

　もし、どうしても出てこないのであれば「マンダラ広告作成法」の⑥番目に考える「何があれば不安なくすぐ購入できる？」の中に書かれている8つのキーワードを参考に考えてみてください。

　そして、思い浮かんだコピーが想定する人にきちんと伝わるよう、看板等で表現してみてください。そうすれば、自然とお客様に喜ばれながら売上も上がる【Win-Win販促】が出来上がります。