米国株式市場のバリュエーションはドットコムバブル崩壊後よりも急ピッチで低下している。予想株価収益率(PER)は6カ月、12カ月、18カ月間のいずれをとっても、データ収集が始まった1985年以来、最大の落ち込みだ。それでも、投資家にとってはわずかな慰めにしかならない。大したことではないが、まずは朗報から。株が割安になっていることはこれから投資する人にとっては望ましいことで、かなり短期間で割安感が高まった。S&P500種指数のバリュエーションは、市場全体ほど急ピッチでは下がっていない。だが、長期の指標であるロバート・シラー氏(イエール大学教授)が考案した景気循環調整後のPERでみると、11月のピークからの下げよりもさらに大きかったのは、1881年以降で1929年の大暴落とドットコムバブル崩壊後の2回しかない。
米国株は特売セール、でもお買い得ではない理由
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