侵攻するロシア軍に対するウクライナの反撃はこの戦争における重要な節目だが、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が対応策を練る中、この展開に危険がないわけではない。西側諸国の指導者たちは、プーチン氏が核兵器を使用するか北大西洋条約機構(NATO)を直接戦闘に巻き込もうとすることを想定して、準備を整えなければならない。ウクライナ軍は1週間足らずの間に、ロシア軍から約3000平方キロメートルの領土を奪還した。これはロシア軍が4月以降、ウクライナ国内で制圧した領土より広い。ウクライナでの戦争を巧みに追跡調査してきた米シンクタンクの戦争研究所は「ハリコフ州でのウクライナの反転攻勢により、ロシア軍は敗走し、ドンバス地方北部にあったロシアの基軸は崩壊している」と分析している。