――筆者のジェームズ・マッキントッシュはWSJ市場担当シニアコラムニスト ***  ドルが一世代に一度の勢いで世界的な覇権を握りつつある。この11年間に実質実効ベースで40%上昇したことから、そろそろ下げるのではないかとの声も出始めている。  短期的にはドルが下落してもおかしくはない。欧州諸国がエネルギー危機による経済的影響を和らげている上、米国以外の中央銀行が米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げに急ピッチで追い付こうとしているためだ。9日の市場では楽観論が強まり、安全資産であるドルに逃避していたマネーが逆流したことから、ドルは下落した。