ウクライナは米国など西側諸国に兵器の大規模追加供与を求める考えを示しており、米政府がこれまで拒否してきた長距離ミサイルにも言及していることが分かった。ウクライナ政府はロシア軍から広範囲にわたる地域を奪還したとして、自国軍の戦果を強調している。米議員が閲覧した文書をウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認した。そこには兵器の種類が列挙され、ウクライナ政府は2023年にかけて攻勢を維持するにはこれらの兵器が必要だと訴えている。リストには、射程距離が約190マイル(約300キロメートル)の戦術地対地ミサイル(ATACMS)も含まれている。バイデン米政権はこれまでにウクライナに対し、150億ドル(約2兆1400億円)余りに上る武器や防衛品を支給している。だがATACMSについては、ロシア領土への攻撃に使用されれば、西側諸国も紛争に直接巻き込まれかねないとの懸念から、提供を拒否してきた。