米国株はやや持ち直し基調にあるが、上昇の勢いを維持できるかどうかは来月から始まる決算シーズンの動向にも左右されそうだ。ファクトセットのジョン・バターズ氏によると、アナリストは6月30日以降、7-9月期の企業利益見通しを5.5ポイント下方修正した。下げ幅は通常を上回る水準で、新型コロナウイルス流行やこれに伴うロックダウン(都市封鎖)で経済活動がほぼ停止した2020年4-6月期以来の大きさだ。企業もここにきて、先行きについて悲観的な見方を強めている。S&P500種指数の構成銘柄のうち、合計240社が前四半期の決算発表後の電話会見でリセッション(景気後退)に言及した。これはファクトセットがデータの収集を開始した2010年以降で最多に上るという。