これまでは明確でなかったかもしれないが、今ははっきりしたことがある。米フィットネス機器大手ペロトン・インタラクティブの命運はバリー・マッカーシー氏が握っているということだ。米動画配信大手ネットフリックスとスウェーデンの音楽配信サービス大手スポティファイのCFO(最高財務責任者)を務めたマッカーシー氏は7カ月前、コネクテッド・フィットネスの先駆者でありながら窮地に立つペロトンの最高経営責任者(CEO)に就任し、急激に暗転した事業の大規模な立て直しに着手した。新型コロナウイルス禍の当初、ペロトンの成長率は3桁に乗った。だが戦略的ミスに加え、フィットネスファンがジムの良さを再確認する中で需要が急激に冷え込んだこともあり、同社は深刻な痛手を被った。過去2四半期の売上高は前年同期比で2桁減となった。さらに、7-9月期(第1四半期)は有料会員の伸びが初めて横ばいになると同社は予想している。