サウジアラビアの未来都市プロジェクト「ネオム」が来年オープン予定のビーチリゾートで、ワインやカクテル、シャンパンの提供を計画している。企画書や複数のネオム開発関係者の話で明らかになった。実現すれば、アルコールが禁止されている同国で初めて酒類が提供される。アルコールの販売が認められれば、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が進める経済・文化改革にとって記念碑的な一歩となるが、リスクも伴う。改革の目的の一つは外国からの観光客とビジネス関係の駐在員の呼び込みだ。サウジにはイスラム教にとってもっとも神聖な地であるメッカとメディナがある。自らをイスラム教の道徳の手本として打ち出しており、アルコール――多くのイスラム教徒は聖典「コーラン」で禁じられていると考えている――を認めれば、より敬けんな国民やイスラム世界全体の間で反発が起きる恐れがある。しかし同国に居住する外国人は世論調査で、アルコールはネオムでの生活の質にとって重要だと回答している。ネオムは米マサチューセッツ州ほどの広さの土地で開発され、サウジの未来として宣伝されている。
禁酒国サウジ、未来都市でアルコール提供計画
沖合のビーチリゾートにワインバーやカクテルバー
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