ジョー・バイデン米大統領は、18日放送のCBSテレビの番組「60ミニッツ」のインタビューの中で、あえて「新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は終わった」と宣言した。公衆衛生分野のさまざまな識者は、バイデン氏の認識は間違っていると指摘しているが、同氏のコメントは、現段階でのコロナに対する現実と大衆のムードを反映している。問題は、バイデン政権が依然として、コロナをめぐる状況が公衆衛生上の緊急事態に当たるとの判断を変えていないことだ。スクリプス・トランスレーショナル研究所の所長で、コロナ対策批判の急先鋒でもあるエリック・トポル氏はこうツイートした。「この発言内容が真実であると期待したい。しかし実際に終わってしまったのは、コロナに先手を打つという大統領と政府の決意だ。その背景にあるのは、新たな2価ワクチンの追加接種が魔法のような効果を持つという考えだ。長く続く後遺症の問題や、新たな変異株の発生が避けられず、現状では感染・伝染を阻止する手段がないという事実を無視しようというのか」
【社説】パンデミックは「終わった」のか
終わったと言いつつ、緊急事態を正式に解除しないバイデン氏
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