米ドル相場が1世代に1度とも言えるペースで急上昇している。それは景気減速を深刻化させ、世界の中央銀行の頭痛の種であるインフレを加速させる恐れがある。世界の貿易・金融に使われる基軸通貨の役割を担うドルは、相場の変動によって広範な影響をもたらしてきた。今のドル高の影響は、スリランカでは燃料・食料不足、欧州では記録的インフレ、日本では貿易赤字の急拡大という形で表れている。投資家は、ドル相場の行方を占う上で、米連邦準備制度理事会(FRB)が20・21日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)の結果に注目している。FRBはインフレ抑制のため、政策金利を少なくとも0.75ポイント引き上げるとみられている。それはドル相場をさらに押し上げる可能性が大きい。
ドル高が世界経済を脅かす
景気減速の深刻化とインフレ加速の恐れ
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