中国のインターネットサービス大手テンセントホールディングスが保有資産の追加売却を検討している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。関係者によると、テンセントはこのほど、多岐にわたる保有資産の定期点検を完了。運用成績に基づき、売却の可能性がある資産の順位付けを行った。手放す可能性がある資産には、オンライン不動産仲介の貝殻找房(KEホールディングス)や料理宅配・生活関連サイト運営大手の美団、配車サービス大手のディディ(滴滴)グローバルの株式が含まれている。ただテンセントは売却を急いでおらず、株式を手放す時期は不明だという。株式売却検討の背景には、成熟資産から現金を確保し、ビデオゲームやヘルスケアなどの分野への投資に振り向けたいというテンセントの意向がある。また、筆頭株主であるオランダのハイテク投資会社プロサスが同社株の持ち分を縮小する中で、株価の下落圧力を和らげるために自社株買いを促進する狙いもあると関係者らは指摘した。