中国が世界の物流を巡るデジタル情報の支配を強めている。このことが米国の国家安全保障を損ない、企業を不利にしかねないとして、米議会の諮問機関が防備の強化を呼び掛けている。米中経済・安全保障調査委員会(USCC)は今週、中国の国家交通運輸物流公共情報プラットフォーム(LOGINK)に焦点を当てた報告書を公表する。LOGINKは中国内外の陸運・海運業者の情報を収集する貨物データの総合ネットワークだ。USCCは商業と軍事、双方の物流に関して警戒している。新型コロナウイルスの流行で必需品が不足し調達が混乱した後、各国政府は物流とサプライチェーン(供給網)の弾力性を一段と重視するようになった。今年に入り、ロシアのウクライナ侵攻によって両国からの食料の輸出が中断し、ロシアからのエネルギー供給も減少した。
中国の物流情報システム、米国家安保の脅威に=報告
有料会員限定
あなたにおすすめ