キヤノン・ニコンが2桁増収、HOYAは6四半期連続の2桁増収で好調続くPhoto:PIXTA

コロナ禍だけでなく、円安や資材高の影響も相まって、多くの業界や企業のビジネスは混乱状態にある。その状況下でも、苦境を打破できた企業とそうでない企業との間で勝敗が分かれている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はキヤノン、ニコンなどの「カメラ/光学/複合機」業界4社について解説する。(ダイヤモンド編集部 宝金奏恵)

円安効果?HOYAが絶好調
キヤノン、ニコンも増収

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下のカメラ/光学/複合機業界4社。対象期間は22年2~6月期の四半期(4社の対象期間はいずれも22年4~6月期)としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・キヤノン
 増収率:13.3%(四半期の売上高9988億円)
・ニコン
 増収率:10.1%(四半期の売上収益1456億円)
・HOYA
 増収率:14.0%(四半期の売上収益1802億円)
・富士フイルムホールディングス
 増収率:7.4%(四半期の売上高6259億円)

 カメラ/光学/複合機業界4社はいずれも前年同期比で増収となった。富士フイルムホールディングスをのぞく3社が2桁増収となっている。特にHOYAについては新型コロナウイルス禍前における同期の四半期の売上収益よりも3割ほど増収していた。

 次ページでは、各社の増収率の推移を紹介するとともに、コロナ前に比べてどの程度成長しているか、解説する。