ドイツは29日、広範なエネルギー価格高騰への対応策を発表した。全土に経営破綻の波が押し寄せ、ドイツ最大の産業部門を支えるサプライチェーン(供給網)が断絶しかねないという懸念が企業の間で高まっていることを受けた措置だ。独政府は、ロシアのウクライナ攻撃後のエネルギー価格高騰から企業や消費者を保護する第4弾の措置として、電気と天然ガスの価格に上限を設ける方針を明らかにした。この背景には、長年ドイツ産業のエンジンを駆動し続けてきた豊富なロシア産エネルギーが枯渇し、企業が生産縮小や投資中止に乗り出したことがある。企業や消費者の信頼感は急落し、2008年の世界金融危機時に記録した最低水準に近づいている。
ドイツ産業、エネルギー高騰で崖っぷち
コスト急騰で限界に近づきつつある製造業や中小企業
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