コロナ禍の収束を待たずに、今度は資源・資材の高騰や円安急進が企業を揺さぶっている。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の業績において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、7〜9月度の専門店編だ。
ワークマン、ABCマート、あさひ…、
専門店5社の明暗を分けたものは何か
専門店の主要5社が発表した7〜9月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯ワークマンの既存店売上高
7月度:前年同月比105.8%(5.8%増)
8月度:同96.0%(4.0%減)
9月度:同98.8%(1.2%減)
◯ABCマ—ト(エービーシー・マート)の既存店売上高
7月度:前年同月比101.2%(1.2%増)
8月度:同116.0%(16.0%増)
9月度:同118.1%(18.1%増)
◯オートバックス(オートバックスセブン)の既存店売上高
7月度:前年同月比103.2%(3.2%増)
8月度:同106.8%(6.8%増)
9月度:同103.1%(3.1%増)
◯JINS(ジンズホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
7月度:前年同月比100.2%(0.2%増)
8月度:同100.7%(0.7%増)
9月度:同102.3%(2.3%増)
◯サイクルベースあさひ(あさひ)の既存店売上高
7月度:前年同月比109.9%(9.9%増)
8月度:同108.1%(8.1%増)
9月度:同95.7%(4.3%減)
9月度の業績において、今回取り上げる5社では明暗が分かれた。新型コロナ禍を経て3年ぶりに行動制限のない夏を迎え、多くの企業が業績回復傾向にある中、前年同月比マイナスとなった企業は一体何があったのか。
また、この数字をそのまま受け取ると、専門店5社の「真の明暗」を読み誤ってしまう。その理由についてもお伝えしたい。