コロナ禍のリモートワークなど生活スタイルの変化により注目されたのが、資産形成に対する関心が高まったこと。特に、20~30代の若い人たちの間で、つみたてNISAの口座開設が急増した。そんな状況の中、つみたてNISA本の決定版ともいえる『最新版 つみたてNISAはこの9本から選びなさい』(中野晴啓著、ダイヤモンド社)が3月16日に発売。本連載では、つみたてNISAを利用して長期投資や資産形成をしてみたいという人に向けて、失敗しないつみたてNISAの賢い選び方・買い方について同書から抜粋して公開。「つみたてNISAってなに?」という投資ビギナーの人でも大丈夫。基本的なところからわかりやすくお伝えしますのでお付き合いください。【投資信託・つみたてNISAがよくわかるQ&A】の8回目をお送りします。

【投資信託・つみたてNISAがよくわかるQ&A】Q.本当に、ほったらかしでいいのでしょうか?Photo: Adobe Stock

【Q8】本当に、ほったらかしでいいのでしょうか?

基準価額がどんどん上昇すると、
中途解約する人が増えてくる

 長く信頼できる投資信託に投資しているという前提においては、それでいいでしょう。

 日々の価格が気になってこまめに確認すると、どうしても解約したくなるものです。

 たとえば、自分が持っている投資信託の運用成績は、誰でも気になるところです。それを毎日のようにチェックしていると、下がった時はハラハラするし、上がった時はウキウキするしで……。

 結局、下がっても上がっても解約したくなるのが、人間の心理というものです。

 実際、投資信託は基準価額がどんどん上昇すると、中途解約する人が増えてくるのです。

 これは、言うまでもなく利益を確定させようとするからです。

大きくお金を育てるためにも、
細かく解約することは避けたい

 でも、これははっきり申し上げますが、小さな利益をいちいち確定させていたら、いつまで経っても資産を築くことはできません。

 大きくお金を育てるためにも、細かく解約することは避けてください

【A8】大丈夫です。ほったらかしにしてください。

中野晴啓(なかの・はるひろ)
セゾン投信代表取締役会長CEO
一般社団法人投資信託協会副会長、公益財団法人セゾン文化財団理事
1987年明治大学商学部卒業、クレディセゾン入社。2006年セゾン投信を設立。2020年6月より現職。つみたてで、コツコツと資産をふやす長期投資を提言。国際分散型投資信託2本を15年以上運用し、個人の長期資産形成を支えている。客観的な定量評価を行う「R&Iファンド大賞」最優秀ファンド賞を9年連続受賞。口座開設数16万人、預かり資産5000億円を突破。
主な著書に『最新版 投資信託はこの9本から選びなさい』『投資信託はこうして買いなさい』(以上、ダイヤモンド社)他多数。