米中両国は月内にジョー・バイデン大統領と習近平国家主席による対面での首脳会談の開催に向けて調整を進めている。対立を深める米中関係において新たな試練となる。政府高官や側近らによると、双方は11月半ばにインドネシアで開催される20カ国・地域(G20)サミットにあわせて首脳会談の可能性を探っている。実現すればバイデン氏が大統領に就任して以来、初の対面での会談となる。交渉に詳しい関係筋によると、中国側は前回の両首脳によるやり取りを巡って不満を募らせており、最近になってようやく協議に応じるようになった。習氏は7月の電話協議でバイデン氏に対し、ナンシー・ペロシ下院議長(民主党、カリフォルニア州)による台湾訪問を阻止するよう要請した。しかし、バイデン氏は、行政府からの議会の独立を理由に応じなかったという。ペロシ氏の訪台に反発した中国は大規模な軍事演習を強行。これに対しバイデン政権は、ハイテク大国となって世界の覇権を握ろうとする中国の野望をくじくため、半導体輸出に関する新たな規制を導入した。