「官僚のような、つまらない文章を書く人」のたった1つの特徴ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

SNSの総フォロワー数は300万人を超え、YouTube動画の月間再生数は3億回を超えるなど、現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の最新刊『99%はバイアス』では、「ブレイクの秘訣」を明かし、「どうすれば影響力を持てるのか?」「口のうまい人がトクする世の中で、どう生きるべきか?」などをマジメに語った。
この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

なぜ「意図」が伝わらないのか

「ちゃんと書いているのに、意図が伝わらない!」

 という悩みを持ったことはあるでしょうか。

 自分が伝えたいように書いても、相手はそれを汲み取ってくれるとは限りません。

 僕はセルフブランディングを否定しています。

 それは、いくら自分を取り繕っても、「どう伝わるか」はわからないです。

 人の読解力はコントロールできないんですよね。

読解力の足りない人

 同じ文章でも、それをどう読み取るかは個人差が出ます。

 この記事だって、読む人によっては受け取られ方は違うでしょう。

 それに、圧倒的に読解力の足りない人が、残念ながら一定数いますしね。

 そういう人は、どんな文章を書いても、否定的に読んでしまうんです。

なぜ、つまらない文章が多いのか

 文章を書くときに考えてほしいのは、「誤解を恐れない」ということです。

 ちゃんと伝えようとしすぎなんです。

 誤解されないように書こうとすれば書くほど、文章は固くて遠回しでおもしろくなくなります。

 それを極めた文章が、「官僚が書くような文章」です。

 官僚が書く文章は、主語を曖昧にすることで責任の所在を明らかにせず、つっこまれることを想定して逃げ道をつくり、「○○と思われる」という遠回しな表現を多用します。

 ちゃんと伝えよう、誤解なきよう伝えよう、という思いが、こうした「つまらない文章」を生み出してしまうんです。

あなたなりの「断言」を増やそう

 ただし、これは逆に利用することもできます。

 曖昧な文章が多すぎるということは、逆に、人は「断言」を求めているということです。

 この性質を利用した人が、悪用してしまうと、詐欺や洗脳に結びついてしまうんですが、良いように利用することもできるはずです。

 仕事で影響力を持つには、何事も「言い切る」ということをすればいいんです。ただ、多くの人がそれをしません。それは、間違えることを恐れているからです。

 でも、間違えたときは、さっさとそれを認めて、堂々と修正すればいいんですよね。

 ということで、あなたにとって大事なことを伝えたいときは、あえて「断言」をしてみてください。「これでいきます!」「これでうまくいきます!」と、1つでも多く言ってみてください。きっと、まわりの反応が変わってきますよ。

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、シリーズ50万部を突破した『99%はバイアス』『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。