米労働市場、実際に解雇は増えているのか労働省の10月の報告によると、失業者1人につき2人近い求人がある
PHOTO: RACHEL WISNIEWSKI FOR THE WALL STREET JOURNAL

――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

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 毎日、米国の大企業が解雇発表を行っているように感じられる。だが、どんなに目を凝らしても、労働市場の統計にこうした解雇の傾向を見つけるのは難しい。

 米労働省が11月30日に発表した10月の「雇用動態調査(JOLTS)」(求人数と離職者数)の中で、解雇された、または離職した人の数は139万人(季節調整済み)だった。これは、9月の133万人からはやや増えたものの、やはり極めて低い水準だ。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が起きる前の利用可能な20年間のデータ(米国の人口と労働力が現在よりも特に少なかった期間を含む)では、この数は159万人を下回ったことがない。